月曜日の夕立ちはつめたい

走り出した気持ちが家出して戻ってこないときに書く

記事翻訳:トランス女性の選択が社会にもたらすもの+α

 この記事は、2月28日にこの世を去った韓国の軍人であるピョン・ヒス氏の一連の出来事について取り扱っています。自死に関する話題があります。
 この件についての日本語の記事が乏しく、また存在する記事は最低限の内容しか訳されていない、またはLGBT報道ガイドラインに抵触するものばかりだったので、自分で訳してみようと思った次第です。直訳すると差別表現や蔑称に該当する単語は、日本語に訳す上で差し替えました。

 翻訳元はMBCラジオ番組『キム・ジョンベの視線集中』より、ゲストの軍人権センター所長であるイム・テフン氏へのインタビューです。ラジオ番組の話し言葉を訳しているので、日本語にする上で自然な表現や順序に置き換えたり、単語を付け足したりしています。誤訳があったらすみません(用語が難しかった……)。
 少しでも隣国のトランスパーソンを含むセクシュアルマイノリティが晒されている苦境に対して心を寄せてくださる方が増えればと、ひいてはお住まいの国の現状に目を向けて頂くための、ちょっとした縁になればと思います。

前提:彼女の強制除隊は表向きは『身体的な損傷』を理由としていますが、実際は軍におけるトランスフォビアによるものが大きな要因と考えられます。
 この元記事の中にはそれについての具体的な言及がないため、ここに記述します。当エントリではこれを前提に、彼女が置かれていた状況や裁判を起こした理由等を訳してあります。

MBCラジオ『キム・ジョンベの視線集中』より

■パーソナリティ:キム・ジョンベ(時事評論家)
□ゲスト:イム・テフン(軍人権センター所長)

性別適合手術を理由に軍から強制除隊され、その後除隊取り消し訴訟を進行していた故ピョン・ヒス下士(※日本では軍曹に相当)が、運命を違えました。本当にやるせないことです。この方と時間を共にされた方に繋いで、いったいどのようなことが起きたのか、また私たちの社会はどんなメッセージを受け入れねばならないのか、一緒に話してみたいと思います。イム・テフン軍人権センター所長と電話でお会いします。いらっしゃいませ!

□おはようございます。

■おはようございます。葬儀は無事執り行われましたか?

□紆余曲折が多かったです。それでも故人が行き去る道が悲しくないよう、たくさんの方々が追悼してくださいました。コロナ禍で地方ということを鑑みても、約1000人を超える方が弔問してくださいました。オンライン口座にも香典が大変たくさん入ってきて、我々がすべてリストまでまとめ、ご両親に差し上げようとしています。とりわけ政治家たちの追悼が思った以上に多いからです。びっくりしました。
 クォン・インソク議員*1やチン・ソンミ議員*2、シム・サンジョン議員*3が真っ先に駆けつけてくださり、またなにをすべきかについての部分もようやくお話ししてくださいましたが、大統領候補のイ・ジェミョン知事*4も秘書を送られ、弔旗と弔電をご遺族に直接手渡されました。
 その他にもたくさんの政治家たちがSNSを通じて哀悼と弔旗を送ってくださり、故人がやろうとしていたそれらに変化の兆しが見えるのではないかと、希望も見えたりします。

■わかりました。ところで葬儀過程を記者たちには公開しなかったのは、なぜそのように?

□ご遺族のご希望がありました。我々が法人通帳で弔慰金を受け取ったことについてですが、実は『ピョン・ヒス下士募金』を行っていた通帳がひとつあり、それ受け取って代行しました。ご両親の実名が公開されるおそれがあり、ご遺族がそのようにして欲しいと要望されたのです。少しご遺族が(業務を)果たされるには難しい部分があったようで、ご遺族の要請に従い、殯所を公開することができませんでした。ご遺族には少し時間が必要なようです。

■わかりました。故人が最後に残したメッセージはありましたか?

□特にありません。我々は既に死亡事件にたくさん触れていますよね? このように極端な選択をした場合、遺書を残すのは40%未満なんですよ。死亡原因については国家捜が今も引き続き調べ、どのような変死事件かは概要発表せず、推定できることだけを話し、1ヶ月後にどのような経緯でどうなったのか、改めて発表するのだと聞いています。

■わかりました。所長さんが「国家がピョン・ヒス下士を捨てた」とおっしゃいましたが、どのような趣旨でおっしゃったのですか?

□本人は性別適合手術以降も軍に残り、当人の役職である戦車を操縦する操縦手として役割に従事しようとしました。(生前に)公開記者会見を通じて明らかにしましたが、軍は『事実上の障害』という大義名分で《睾丸が存在しない》ことを理由に障害判定し、強制除隊させたのです。しかしだからこそ、それは「違法・不当である」ことが国家人権委員会の決定であり、どの法的な部分を探してみても強制除隊させる法律はありません。
 ですので責められるべき点としてようやく探し当てたのが、記録に残っている『心身障害ということで強制除隊させた』という理由であり、とどのつまり「故人を死に追いやったのは国防部であり陸軍本部である」という意味で、追悼ではなく謝罪をしなければならないという話をしたのです。

■故人の訃報が伝わったのち、国防部では『(軍人ではなく)民間人』という表現を使いました。
 次に、3月2日にも訴訟が進行中ですが、軍から裁判所へトランスジェンダーの強制除隊の正当性を主張する内容の書面を提出したようですが、このようなことをどう評価されますか?

□陸軍が「民間人のため追悼する筋合いがない」という話をマスコミにして世論の袋叩きに遭い、その翌日に国防部が慌てて副報道官を通じ、口頭で追悼したと把握しています。
 既に裁判所に提出した資料によると、事実上、退役審査委員会や訴請審査委員会で話していた『心身障害』を理由に、軍は引き続き「自分たちは合法的に除隊させた」ということをずっと繰り返し主張しています。回答の正解を決めておき、それを差し込み合わせるやり口で話をしたんです。
 訴訟は故人が当然勝つことと見ています。ピ・ウジン前報勲処長*5も中佐時代に乳がんで強制除隊させられていましたよね? あの事案とよく似ているため、これは勝つ争いだと見ています。しかし時間を要しますが……
 当人がなぜ極端な選択をしたのかについてはさまざまな憶測がありますが、最大の要因は「自分は強制除隊処分である」ということであり、なによりも『2月28日』は本来、強制除隊でなければ除隊する予定の日でした。(亡くなった)その日が。

■そうなんですか?

□そのため我々はおそらくこの日を選択したのではないだろうかと、慎重に判断してみたりしています。

■2月28日がそのような意味を持っている日なのですね。

□そうなのです。

■わかりました。所長さんは故人とずっと一緒にいらしたじゃないですか。さまざまな話もたくさん交わされたと思いますが……所長さんが把握されている軍当局の態度に対して質問させて頂きましたが、故人を最も苦しめていたことは、やはりこのような問題だと見ていらっしゃるのでしょうか? それとも社会の視線だと見るべきなのでしょうか?

□事実上、ふたつともですね。我々の一般社会での嫌悪的発言も問題になるでしょうが、社会の誤った偏見や排除認識は、軍では非常に強力な上命下服という重苦しい位階秩序があるので、より保守化するきらいがあるということです。
 それにもかかわらず、それでも手術過程を見ると旅団や軍団では「(性別変更を)問題ない」と判断したはずが、結局最高上層部がそういったことを受け入れなかったのだと、私は見ています。

■少し前に訴訟とおっしゃいましたが、訴訟を申し立てた故人が運命を違えた状況で、訴訟は継続していかれるのですか、いったいどうなるのでしょうか?

□今夜弁護団の会議があります。元々この事件と死亡事件が起きる前に取っておいた日程なのです。この会議を通じて、おそらく日取りを決めるのだと思います。
 そして我々は今週中にご遺族と会うことにしました。ご遺族と法律代理人、軍人権センターが共に会議を通じてこれからどうするのか、悩まねばならないポイントです。その部分に多少糸口が見つかれば、おそらく国民へ詳細に我々が状況を伝達申し上げる場が用意されるのではないかと、慎重に考えております。

■これまで訴訟が相当遅延したと話もありましたが、本当でしょうか?

□初の訴訟の期日が決まっていません。期限は4月15日となっています。大田地裁で。
 韓国司法府もこの死に対して責任を負わねばならないと私は考えています。事件が発生してから7ヶ月が過ぎましたが、初の訴訟期日を裁判所が決めなかったということについては……。裁判所はいつも最高裁長官自ら「最高裁判事たちが話すことが『人権の砦』だ」と言うのですが、私は(すでに)人権の砦ではないと考えています。言葉よりも行動で見せて頂けるといいと思っています。

■いやしかし、7ヶ月間訴訟の期日を決めなかった理由を(裁判所は)どう説明したんですか?


□説明しませんでした。我々が「弁論をするから申請書を早く」、「公判を開いてくれ」と言っても、裁判は開かれませんでした。それから既に4ヶ月経っているので、実は事件が起きて1年近く経過したのに、裁判所はこの問題をある種『頭の痛い事件』として扱っているような感じです。

■わかりました。この訴訟が持つ社会的意義があるがゆえ、質問を続けているのですけれど……ひとまず意思さえあればご遺族もこのような方たちの同意が得られれば、訴訟は継続進行できるというお話のようですね。

□法理的に問いただしてみるべき点があっての弁護団会議なのです。そのような部分等が片付けられたら、まず手順上ご遺族にお会いして、ご遺族の意思がどうなのか確認する必要があるゆえに「手続きが少し残っている」と言っているのです。

■仮に裁判が維持されても、裁判所では「訴訟当事者が運命を違えたがゆえ、実益がない」、このような理由で棄却する可能性もあるのではないでしょうか?

□もちろん可能性はあるでしょう。あらゆる可能性をすべて想定しておきます。反対の可能性もあるからです。なので事の次第を見守ってください。

■最後にこの質問をすべきかと思いますが、故人の死去をきっかけとして。韓国社会ではいまだ『差別禁止法』が法定されていませんよね? 話がここまで広げられているのですが、どのようなお言葉を頂けますか? このような現象に対して。

□ピョン・ヒス下士が私たちの社会に残した課題が大きいと考えています。その点で私たちが解決せねばならない問題点がたくさんあります。
 ピョン・ヒス下士だけでなく、性的少数者たちが連鎖的に極端な選択をしています。先月と今月だけでも、4人がこのような極端な選択をされたのです。問題はそのような方々の『極端な選択』についての統計が、我々には存在しないということです。
 バイデン政府に、青年と青少年の性的少数者は、異性愛者より自殺率が5倍高いという国家統計があります。それによってバイデン政府がこれの抑制政策を広げることを明らかにしました。
 しかしながら韓国社会には、いまだにこのような極端な選択をする性的少数者に対する、検察・警察・統計庁の統計がありません。そうしてみると保健福祉部の自死予防政策でも、性的少数者自死予防政策は抜け落ちている状態です。このようなことからすぐ取り掛かるべきだと思います。法律事項ではないため、政策と制度はすぐに変えることができるのです。
 我々には非常に大きな差別禁止法という当面の課題もありますが、差別が可視化された状態からこの問題を見て、初めて差別禁止法が通過するのだと考えています。

 最後に政治家たちにお願い申し上げたいことは、本人が信じている宗教と政治家としての行動は区別してほしいのです。政教分離の原則が間違いなく憲法に明示されているにもかかわらず、イ・ミョンバク*6のように政教分離ができない政治家があまりに多すぎます。与野党問わず、私はこれらの方々に強く勧告したいです。
 偽りの預言者*7に惑わされないでください。そして偽りのフェミニスト*8たちにも惑わされないでください。私はこの方々はいつか大きな咎めを受けることと思います。我々の社会の引っ掛かりは性的少数者ではなく、嫌悪と排除を食って生きる、そんな方々だと考えています。

■わかりました。本日のお話をここまで聞かせて頂きました。ありがとうございます、所長さん。

□ありがとうございました。

■ここまでご一緒したのは、イム・テフン軍人権センター所長でした。


元記事:
news.naver.com

nijiirodiversity.jp

映画『トランスジェンダーとハリウッド』は入門編におすすめです
www.netflix.com



【よそゆき終わり、別に読まなくてもいいよ】

 去年『ミッドナイトスワン』という映画を観た。私は公開日の映画館で大泣きしてしまった。あまりにひどい、グロテスクで、無神経な内容だったからだ。斜め後ろにいた人も大泣きしていたが、終わったあとに連れ合いと「泣けたね〜」と笑っていて、さらにショックを受けた。
 この映画は移行期のトランスパーソンが社会から明確に差別され、厳しい目に遭い、なにもかも得られることなくひとり没落してゆく様を、2時間使ってしつこいくらいに描いている。一切救いがない。あれを「美しい」と無責任に思えるのは、ほとんどは他人事であり当事者ではないからだろう。少なくともトランス自認のある子どもには絶対に見せたくない。
 生まれたときから自身の性別に違和感を持たずに生きている、いわゆる《普通の人》による、《普通の人》のための感動ポルノ作品。「自分は性別に違和がない」という特権を持って生まれてきたことに気づかず、この映画を観て「可哀そう」だの「泣いた」だの「感動した」だの、無責任に憐れむことができる人たちのための映画だった。この映画は観客の中に当事者が含まれることを想定していない。もしも勘定に入れてこんな映画を作ったのだとしたら、人としての倫理観を疑る。まあ、倫理が機能しているような人ではないけれど。

 こういうことを言うと決まって「まずきっかけがないと」、「誰かにとって考える一歩になったらいい」とか言う人もいるが、某作家のトランスフォビア発言も大きく取り上げられた2020年に、あんな風に《パス度の低い》トランス女性を現状以下に描くこと自体、トランスパーソンへの加害行為に相当すると思う。とにかく表現が最悪だ。そして百歩譲って理解が進むならば言葉を飲み込むが、この映画を観たところで理解は進まない。実際この作品の監督は、有識者に「ただ悲壮感を煽っているのでは」と指摘されてもいる。監督はシスヘテロの男性だ。
 そもそもいつまで「きっかけが欲しい」とか言ってんだ? 自分で歩み寄れや。安全なところから元気に人を踏みつけてはしゃぐな。『ブロークバック・マウンテン』だってもう15年前だ。

 基本的に邦画は普段から人権問題に目を向けている層からは、まず様子見されることが多いと感じる。これもそうだった。倫理的に許せない表現を、財布を開いてまで観たい人間などいない。だから彼らは邦画自体を見捨てる。差別的・前時代的な表現とかち合う可能性のある邦画を数打って当てたところで、そこに当たるまでの労力や浪費が馬鹿にならない。そういったリスク回避のために「最初から洋画しか観ない、邦画は信用している人が褒めていたときしか観ない」という映画ファンは多い、私の観測上。
 私は公開日に観てボロクソに言っていたのだが、普段セクマイの権利に関して尽力している活動家の方々や、これを撮った監督周囲に忖度の必要ないらしいフリーライターの皆さん、そして当事者はこの映画を最初から問題視していた。ただ、演者のファンダムの絶賛が大きすぎた。問題視する人の声をかき消すほど、大きかった。
 推しの仕事をすべて肯定するのは、ファンのあるべき姿なのだろうか。私の元には明らかに演者のファンと思われるアカウントから、「ツイートを消せ」とほとんど脅迫まがいのDMが来た。それも1件ではない。いまさらだけど、スクショは撮ってある。
 私はこの映画が公開されてからずっと、これが評価されるという現状にとても危機感を感じていた。人々にとってトランス差別は《自分と関係のないところで起きているなにか》でしかないと、あの絶賛の数々を見て思い知らされたからだ。

 ピョン・ヒス下士のニュースを聞いたときに真っ先に感じたのは「やっぱり人が死なないと前に進めないのか」というやるせなさだった。イ・ヨンジの記事でも言及したが、韓国におけるセクシュアルマイノリティの立場の悪さは、日本とはまた違うものがある。最悪の手だったが、今回下士の選択によって世論が一気に動くこととなった。大手検索サイトのニュースページで『性的少数者』と検索すると、毎日のように新しい記事が山ほど出てくる。今までこんなことはなかった。
 かくいう私もトランス当事者ではない。ときおり「理解者でありたい」と願う自分に対して、それは偽善なのではないかと考えることもある。ありていに言えば、自分と違う人を知ることでよき行いをしていると思い込みたいのだ。私は当事者にはなり得ないので、当事者でない限り誰かにとっては偽善でしかない。ただそんな偽善も、やらないよりは随分マシだと思っている。そもそも誰かに心を配れない人間になりたくない。

 『女性』の定義を某作家が「生理のある人」と表現したことは記憶に新しいが、その定義でいくと私は女性ではないらしい。乳がんの治療で女性ホルモンを止めているので、私には生理がないのだ。再建手術をしなかったので乳房もない。それでも私は自分を「女性だ」と認識している。
 治療中に参考のためと聞き取りをされたとき、トランス男性は病状が進行しがちだという話を聞いた。これは体質等の話ではなく、乳房という《自分に本来あるべきでないパーツ》のことなので、乳腺外科の受診が遅れがちだからだ。見つかるのが遅ければ進行するのは当然である。乳がん自体は性別を問わず罹患するが、やはり身体的な『いわゆる女性性』を持つ患者に圧倒的に多い。乳がんや子宮がんといったいわゆる婦人病のイメージがあるものについては、トランスパーソンの検診率は低めなのだそうだ。
 病院に行くと、書類上のふたつの性別のどちらかに強制的に振り分けられる。病院も便宜上どちらかとして扱うしかない。足が遠のく人もいるだろう。私は自分が乳がん患者になるまで、恥ずかしながらそのことをよく考えなかった。私も自分のことにならないと、なかなか目が向かないと痛感した。

 韓国のミソジニストたちが揃って口にする言葉がある。「お前らは、兵役がないくせに」。兵役に就いて職務を全うしようとした彼女は、それさえ叶わなかった。彼女はまだ23歳だ。
 私たちは「苦労せずに済むファストパスを生まれながらに持っている」と自覚して生きていくことが肝要だ。そのためには《持たざる側》のことを知る必要がある。つまりは現状に存在する差別に対し、見て見ぬふりをやめるということだ。映画を観て「ああ感動した」で終わらせず、もっと正しく、もっと正確に、もっと彼らのことを知る努力をして欲しい。知らなくても今まで生きて来られたのは、世界があなたに優しい造りになっているだけなのだ。自分ではない誰かにとって、この世界は未舗装の山道なのかもしれない。自分がその道を使わなくても、きっと使う人がどこかにいるだろう。みんなが歩きやすくなった方がいいに決まっている。
 私もよき人の面の皮をかぶる努力をやめたくない。この努力をやめるのは死ぬときでありたい、マジで。

BREATHE

BREATHE

*1:ムン・ジェイン大統領を擁する与党、『共に民主党』の議員。性暴力サバイバーであることを公表している。女性の権利問題について積極的。

*2:チン・ソンミ議員:『共に民主党』の議員。弁護士。女性を取りまく問題についての事件を多く担当している。

*3: シム・サンジョン議員:『正義党』の議員。大統領選出馬経験者。労働環境改善についての活動が多い。本人はクリスチャンでカトリック信者。

*4: イ・ジェミョン知事:『共に民主党』、現職は京畿道の知事。弁護士。4年前は党内での候補者争いに敗れたが、今最も大統領に近い人物と言われている。日本に対する過激な発言から《韓国のトランプ》と形容されることも。

*5:元軍人で、元国家報勲処のトップでもあった。2002年に発症した乳がん治療によって両胸を切除したことにより、『身体の一部が損傷した場合、退役させる』という規定に該当するとして強制退役。不服を申し立て、裁判を経て08年に現役復帰した。

*6:「男女が結びついて生きることが『正常』がゆえ、同性愛には反対する」と言った元大統領。謝罪もしていない。

*7:おそらくこういった話かと思われる。

*8:いわゆるTERFのことと推測できる。身体的な女性のみを女性と定義する人々。トランスヘイターをやミサンドリストを兼ねている場合が多い。今回の件で韓国でもかなり問題化している。